今池混声合唱団20周年によせて
ベース 永元克典
思えば今混との出会いは、今回のステージで歌う,最年少メンバーがまだ生まれていない昔々にさかのぼります。当時、花も恥じらう高校生だった私は、何を勘達いしたか合唱部に入ってしまいました。男子校だったので当然のことに部員は男ばかりでしたが、K城学院と交流があるという誘惑に負けたのです(実際は入部した当時既に交流の輪は断絶していました)。そういう不純な動機で集まった連中の中に今中合唱部OBがいたわけです(彼はK城学院が忘れられずよく似た名前のM城大学に進みました)。
その後今中合唱部のOB会が組織されやがて今混へと発展して行くわけですが、このあたりの詳細はきっと団長が書くでしょうから省きます(余談ですが団長も私と同じ高校でやはりK城学院が忘れられずにM城大学へ行ったくちです)。
ここで一度合唱と縁遠くなった私は就職した会杜が今池にあったという小説のような筋書きで再び合唱界に復帰したわけです。(勿論若い女の子が大勢いたという健全な動機もありましたが・・・)という訳で前置きが長くなりましたが、印象深い演奏会というと合唱界復帰を華々しく飾った第4回という事になりましょうか、しかし一番印象深いとなると、私事で恐縮ですが8年に及ぶ東京での転勤生活から名古屋に復帰して最初のステージとなった第12回演奏会でしょう、まあ理由はと聞かれる と甚だ恥ずかしい限りですが、その年の10月に団員のひとりが私の姓を名乗るようになったという事です。
最年長団員のくせにこんなお話でごめんなさい・・・
ソプラノ 太田真砂子
私は歌えば歌うほどその曲に対して愛着がわくので、今一番お気に入りの曲はアニー・ローリーかな。NHK連続テレビ小説「あぐり」でも使われていたので、今年歌えるのはなかなかタイムリーでうれしいです。2年前も3年前も日本語版で歌っているんですけど、わりとまとまりやすくて、盛り上がりやすくて、受けが良くて本当にいい曲です。今年はアカペラで英語バージョンです。この編曲ですと、少々色気がなくて少年ぽい私の声によく合うところもお気に入りです。
今池混声に入って今年で6回目の演奏会になるんですけど、いつも今年の選曲が一番だと思って歌っているし、今年は去年よりも上達していると思って歌っています。過去のことはあまり振り返りたくないですね。だって今年演奏する曲のことで頭がいっぱいだもんね。
ソプラノ 安達知津子
第1回の演奏会は高校を卒業したばかりの時でした。それから20年。おかげさまで全ての演奏会に参加することができました。昨年だけ演奏会の1ケ月前に出産してアンコールだけの参加でしたが・・・
その中で印象に残るステージといえば、やはり初めて指揮をした第15回の愛唱曲のステージでしょうか。一人で指揮台までいくときの緊張感。歌うほうがよっぽど楽だとあの時思いました。でも振っているうちに、みんなの声と自分の体がひとつになって何か熱いものがこみ上がってきたことを覚えています。
皆忙しくなって思うように練習もできず、毎年「もう今年で終わりにしようか。」といいながら、乾杯のビールの味が忘れられず、ここまでやってきました。みんなで一緒に何かをするなんて今の時代、はやりじゃないかもしれませんが、仕事や家庭と全く関係なく、一緒に歌う仲間がいるって素敵なことだと思っています。いつまでもこの仲間を大切にして、歌っていけたら幸せです。