−Program−
V. 5周年記念ステージ .
1.栄光への道
2.この町で学ぶ
3.友達がいる
4.大地讃頌
W. 混声合唱とピアノのための組曲 都会 .
1.星
2.ふりむくな
3.若者たちよ
4.子守唄
5.都会
指揮:佐伯啓治/伴奏:松浦みさ子
−NOTE−
この曲は、日本の高度経済成長時における、都会の持っていた外面的なイメージと、それとは裏腹な都会の本当の姿、又、そこに集う人間の姿を、ピアノと混声合唱により、巧に表現している。私達がこの曲に取り組む時に、岩谷時子氏の詩に対して、どの様に考え、又どの様な印象を持ったかを、少し紹介しておこうと思う。あくまでもこれは私達の考えであり、人それぞれ感じ方は異なると思う。まず、「都会」についての私達の考えとしては、人が集まる所・文化の中心・国家の重要な構成要因である、等がある。「では、都会で生活している人同士の継りは?」と聞かれれば、悲しいかな「良い」とは言えない。同じ建物の一室に住んでいながら、あいさつもせず、隣人との会話でさえ鉄の扉で閉ざされてしまう。この様なことが現実に起こっている。いくら声を張り上げて も、いくら呼びかけても、誰も耳をかさない。ただ忙しく通り過ぎて行くだけである。都会は、人情味のない砂漠の様にさえ感じる。しかしこの都会へ志を持って出てくる者にとっては、希望に満ちた夢の国である。生まれ育ったふるさとを捨て、都会を第2のふるさととしようとしている若者の姿を想像してみて欲しい。都会での生活に絶望を感じ、それでも心のどこかによりどころを見つけ、それを頼りに、第2の人生を歩こうとする。言葉では説明のつかない様々な人間模様を歌に乗せ皆様にお届けします。