−Program−
T.合唱組曲 花と愛と .
1.プロローグ
2.春
3.夏
4.秋
5.冬
指揮:伊藤孝明/伴奏:樅山佳代
−NOTE−
「花と愛と」は、ダーク・ダックスの第13回リサイタルで発表された曲です。日本の最大の特徴である四季それを巧みにたとえ、愛の初めから終わりまでを表現しています。雪が溶け。 芽が萌えるように、恋はある時、突如としてその姿を現すのです。恋の始まりは、まさに「春」そのもの。一途なまでに燃え上がり、夏の日射しのごとくとどまることをしらない。 一途であるが故に、その火が消えていくのは、あまりにも速い。はらはらと木の葉が散るように、徐々に終局へと向かう。そして「冬」、ぽっかり穴のあいた胸を、無情に吹き抜ける冷たい風。 それに、じっと耐え、また来る春を待つ、そんな姿を思い浮かべてください。
作曲者、服部克久氏は、「この曲を演奏するに当たっては、伴奏のハーモニーをよく聞き、しっかり和声をはぐくみ伴奏を歌と全く同等に扱うことが、最も大切な事である。」 又、作詞者、辻井喬氏は、「四季の移り変わりの中に人生を感じ、美を見出すのは、すぐれて日本的な心情である。その自然の中にあって、咲いては散っていく花の姿は、愛の形に似て無情であるが故に人の心を打つ」と述べておられます。
私達としては、少しでも、作者の言わんとしていることに近づき、花に託した愛の姿を表現できたらと考えております。