今池中学校合唱部OB会 今池混声合唱団 第1回演奏会

−メッセージ−

今地中学校長 早川高徳

 今池は名古屋の顔である。今池を好きだという人はたくさんいる。買物の街として、憩いの街として愛される街である。人々を誘(いざな)う魅力のある街である。人々は酒盃を交し、人生に酔い、世俗の憂さを流す心に残る街である。

 しかし、もっとこの街を愛する人たちがいる。今池に生を享(う)け、育ち、ここ今地中学で多感な青春をぶつけ合った仲間たちだ。今はそれぞれ道を選び母校を去ったが、心は同じ、今池の将来を心から願っている若者たちである。今、再びここにつどい、心をひとつにし声を和して、青春を、今池を謳いあげようとする今池混声合唱団の皆さんたちである。

 私はこの清純な気持が今池の文化の中に漂う明日のこの街の姿を夢みて楽しい。

 私はこの人たちの美しい歌声に心から共感し、母校を預るひとりとして拍手を送り、この試みが一粒の麦のように今池の未来を築いていくことを祈るものである。

元今地中学校校長 安藤正三

 このたび今地中学校合唱部OBの人たちが第1回演奏会をすることになった。まことにおめでたいことだ。
 私は、初めて赴任する時、学区の歓楽街を通り抜け校門をくぐった瞬間、教室からコーラスの快い響きが流れて来た。とても美しかった。私は学校運営の柱をその時心に決めた。生徒諸君の自発心に訴えたクラブ活動の中から、若者の無限のエネルギーを抽き出したいものだと。
 以来スポーツに、音楽に、美術に、文芸に加えて勉強に、生き生きとした活動が積みあげられていった。生きている人間の躍動であったから、先輩と後輩の交流も心のきずなで結ばれていった。生徒も職員も含めた今中のひとつの黄金時代でもあった。
 潤いのないこの世の中に、合唱部OBのした仕事はその巧拙よりももっと意義深いものであった。若さと情熱の賛歌を唱ってもらいたい。

PTA会長 沢村康寛

今地中学校。あなたは、どんな印象を受けられますか?私の頭には、“伝統”と“歴史”という言葉が浮かびあがってきます。
 今池混声合唱団の皆さん、第一回演奏会、おめでとうございます。あなた方は、今地中学在学中から、歌を愛し、旋律の和を愛し、そして、今地中学を愛し続けてこられた方ばかりですね。色々な問題をかかえながら、こうして、活動を続けてこられたことに、心から敬意を表したいと思います。あなた方は、知らず知らずのうちに、今池中学校の伝統を形づくっているのだと思います。あなた方が今、演奏会という一つの集約をみることによって、数多くのこれからの後輩がついていけるのです。
先輩から後輩へ伝統の橋わたしをするその実践をまず合唱部がやってくれたのですね。私は他のクラブにもそういう橋わたしを、どんどんやってほしいと願っています。その意味で、合唱団の方には感謝しています。これからも、がんばって下さい。

今地中学校教諭合唱部顧間 山本恵司

本校で生徒たちと合唱づくりに取り組始めて、もう7年にもなります。その間、校内音楽会・全校合唱・合唱コンクールなど多くの機会に、音楽への情熱を燃やし続けてきた毎日は、ほんとうに楽しいものでした。
 今池混声合唱団の成立は、今中を卒業していった生徒たちが、卒業後も在校生のよき兄・姉として自主的に合唱の手助けをしていたことが端緒でした。それはまったく私も予想さえしていなかったことで、音楽をこよなく愛する者の一人として、こんなうれしいことはありません。
 しかし、なんといっても、まだ、よちよち歩き始めたばかりですので、今後とも皆様のご指導をよろしくお願い申し上げたいと思います。
 最後になりましたが、「今中音楽」をここまで深めていただきました諸先生方、また、学区の皆様に心から感謝の意を表し、私のメッセージとさせていただきます。