今池混声合唱団 第17回演奏会

曲目解説

―M. Praetoriusについて―

 Michael Praetorius(1571−1621)は、ドイツの、ルネッサンスからバロックにかけての作曲家である。18世紀以降ドイツ(語圏)は、音楽、ひいては文化の一大中心地であったが、このころの中心は、北部フランス(フランドル)であり、ドイツはヨーロッパの片田舎であった。

 このような地に生まれたM.Praetoriusは、その後のドイツ音楽の隆興を司る礎的な存在である。又、彼は、三巻からなる「音楽大全」を著したことでも有名である。今日は、彼の代表作を3曲演奏するが、素朴なくったくのない楽想は単純ながらも私たちをあきさせることはない。

―宗教曲の変遷について―

 いわゆるクラシック音楽(私はクラシックという語をこの意味で用いることに抵抗があるが)は、キリスト教とともに歩んできた、と言っても過言ではない。この時の流れを合唱の中で体感したいと思う。

 Gregorian chartsは音楽が宗教と結びついた一つの、そして最大の頂き。

J.S.Bachはバロックを代表する最大の作曲家。古典、ロマン派からはJ.A.Brucknerを。そして近代・民族音派からKodály Zoltán。

 それぞれの時代から、その特徴がよく出ている作品を選んでみた。表現の方法は異なっても、神に対する真摯な想いは同じである。それを、我々がどこまで汲み取ることができたのだううか。